アマチュア無線

無線を始めたのは昭和37年(1962年)の高校時代だからもう60年近くになる。当時は受信機、送信機は自分で作るので一般的で、徹夜で組み立て、調整をしたことも何回かあった。長野の田舎では部品が揃わない為、東京の秋葉原まで買い出しに来たことも幾度かあった。妨害電波で近所に迷惑をかけたこともあった。最初音声による交信が多かったが、海外との交信が増え、モールス符号による交信が主になった。60年近く、何台かの無線機を更新し、アンテナも作っては壊しの繰り返しで楽しい思い出となったいる。

◎コールサイン   JAΦATO(国内移動用)    50W運用

◎コールサイン   JG1XDL(固定局)      200W運用

◎交信局数     全世界で2万局以上(PC管理で過去の交信記録一発検索)

◎コンテスト    オールアジアDXコンテスト  アジア1位 

◎資格       第一級アマチュア無線技士

◎使用周波数    HFの7Mhzを中心に、14Mhzや、144/435Mでも運用

も運用

    

◎免許状

免許状は5年に1回の更新なので、何回申請したか忘れるくらいだ。JA0AT0(信越地方に割り振られたコール)は記念にまだ信越総合通信局で更新手続きを行っている。JG1XDLは関東地方の割り当てコールである。今でこそ試験も簡略化されているが、当時、一級を取るには予備試験を経て、筆記試験の本試験後、モールス符号の欧文毎分60字、和文毎分45字の実技試験が課せられていた。結構厄介であった。でも海外局との交信となると欧文は80字ぐらいが普通である。

JA0ATOの免許は国内どこでもで移動可能、山登りの際お守り代わりに持ちいている。特に最近は個人的に山に登るので必須アイテムの1つである。JG1XDLは海外局をメインに使用している。オーバーシーの場合出力が物を言う部分であり、現在1KWまで許容されているが、都会では近所に迷惑の掛からない200W程度に抑えている。夢は田舎で立派な指向性アンテナを立て1kwの運用をすることである。

◎モールス符号(欧文、和文)

◎現状の無線設備(2022,1)

無線設備はいろんな変遷を経たが現在は下記の様な設備で安定している。ここまで来るのに何世代の無線機がシャックの机を彩ったか思い出すと懐かしい。無線を初めて60年なり、改めて長い趣味が続いているなと感じる。やはり効率化を感じるのがパソコンで、相手コールサインを入力すると瞬時に20,000局を越す交信局の中から過去の交信記録が表示される。それをもとに、よもやま話の花が咲くのである。手書きで管理していた頃と比べれ辺雲泥の差である。多分この趣味は腰が曲がって歩けなくなっても続けることが出来るであろう。

◎V/UHF無線設備の更新(2020 ,10)

無線設備も在来品や旧製品を整理して、コンパクトな設備にした。手軽に近郊の仲間と話をするにV/UHFが最適でアンテナも短くて済み、好都合だ。短波帯はコンデションにより、交信範囲が限られる場合があり、遠距離の仲間との交信には魅力はあるが、常時つながる周波数帯はV/UHFである。又アンテナも2段GPにしてHFアンテナの上に設置すると関東一円はカバーできて楽しい。

◎無線設備、旧モデル整理(2018,4)

50年来使用してきた無線機、の旧モデルの整理をした。今の状況だと、私にとっては宝かもしれないが、妻や子供にとってはただのガラクタで、しかも処分の仕方さえわからない。無線機は真空管式からトランジスターに代わり、しかもモデルが次々に更新され、陳腐化してしまう。しかし、きっぱり無線の趣味を捨てるわけにはゆかず、最新鋭のモデル、コンパクト機を購入した。やや性能は落ちるものの、今まで通り北米や西欧等全世界との交信は可能である。蛇の道は蛇で、共に専門の買い取り業者が自宅まで買い取りに来てくれた。二束三文の物もあったが、思ったより買い取り額が高かった。裏返せば一生の趣味とはいえ、ウン百万の投資を妻の目を盗んで良くしたものだ!

①旧無線設備設備

開局当時、アマチュア無線は無線機を自作する事であった。一、二世代機はパネルをL字形に曲げた貧弱な物であったが、三世代機はようやく無線機らしくなってきた。

アマチュア無線もより高度になり、AM変調からSSBに移行して、測定器が無いと自作が難しくなってきた。メーカー製の機械も求めやすくなった。その後はメーカー製リグの出番である。

②アンテナ

アンテナはいろんな種類を作っては壊し、また作るを繰り返した。試行錯誤の末現在のアンテナ群になっている。現在、3.5Mは短縮型のY型ダイポール。7/14MはHB9CV。1.9~28Mはカップラ付ワイヤーアンテナ。VHF/UHFは八木アンテナのスタック仕様。

③コンテスト

国内、海外のコンテストにも良く参加した。JG1XDLのコールで比較的多く参加したのがAADX(オール、アジア、遠距離、コンテスト)である。私が出場したのはメインで運用していた7M㎐で、採点は 自局と海外の局が交信して得点になり、48時間のロングタイムで行われる。この時ばかりは昼夜逆転で夜中は寝ずで無線機の前から離れない。時間と共にアジア、中東、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカと交信可能エリアが移り寝ていられない。昼はさすがにコンデションが悪く寝ておく。このコンテストでは200局近く稼ぐから、だぶりが無いように特別な工夫をしたログ帳を用意しておく。コンテストには10年位連続して出場したが、成績は国内2位が3回、3位が2回、4位が3回、5位が1回であった。しかし最後の年は頑張ってアジア圏の中で1位であった。当時の無線設備は屋根の屋上に立てた自作のフルサイズ7MzのV型アンテナで良く頑張ってくれた思っている。その後指向性の強いアンテナの普及やハイパワーな局の出現で、私の出る幕は終わったが良い思い出だった。

④当局の交信カード

交信カード(QSLカード)もいろいろ作った。海外との交信が増えたので、日本伝統の絵柄にした。その後山登りも本格化したので、山を題材にしたカードになった。

⑤無線設備の運用

⑥交信局の交信カード(JA0ATO分)

アマチュア無線で交信すると、QSLカードを交換しあう。交信の終わった後、これを集めるのも楽しい。世界では国別や点在する島(国際的に本国又は島間での距離が定められている)毎に政治上の国以外にカントリーと呼ばれる呼び出し符号が付与(日本ではJA だが小笠原諸島はJDで別カントリーである)されといる為アマチュア無線のカントリーは300を超す。又政治的情勢でカントリーの消滅、追加が日常的に行われる。珍しい局が出ると世界中の名だたる無線家が高出力や高性能アンテナで集中して呼ぶため、周辺の周波数では蜂の巣を突いた様な大混乱が生ずる。これをパイルアップと呼ぶ。私の様な弱小局はお手上げで騒ぎが終わった後おこぼれがあれば頂く程度である。又、珍しい地域にはDXペジションと言って、そこに出向いてサービスする局もある。今まで集めたQSLカードはあまり多くないが、その一部を紹介しよう。4枚ブロックで掲載し、左上、右上、左下、右下の順で国を紹介する。

1.①キプロス②スリランカ③アフリカ、スワジランド④イスラエル

2.①ウガンダ②クロアチア③アフリカ、レソト④マルタ

3.①ザンビア②シンガポール③マレーシア④ネパール

4.①トンガ②ナウル③カタール④ソロモン島

5.①パプアニューギニア②アフリカ、セーシェル③ソルベニア④アフリカ、サントメ・プリンシペ

6.①ツバル②パラオ③西キリバス④ミクロネシア

7.①ブルネイ②パキスタン③ジンバブエ④台湾

8.チリ②イースター島③ボリビア④ウルグアイ

9.ドイツ②スペイン③フィリピン④イラン

10.①フランス②ポリネシア③エチオピア④ニューカレドニア

11.①タヒチ②イギリス③南太平洋、ウォリス・フツナ④スコットランド

12.①ハンガリー②エクアドル③スイス④南アメリカ、サンアンドレス島

13.①大韓民国②パナマ③北朝鮮④タイ

14.①イタリア②モンゴル③南鳥島④北欧、スヴァールバ島

15.①アメリカ、世界で最も盛んな国でKの他W,A,Nなどのコールがある②ガァム島③南極④アラスカ

16.①日本返還前の沖縄②ハワイ③マーシャル諸島④グァム島

17.①サイパン②アルゼンチン③ノルウェー④ブルガリア

18.①希少価値、マナマ、バーレイン島②レバノン③ペルー④オーストリア

19.①フィンランド②ベルギー③チェコスリバキア(当時)④デンマーク

20.①オランダ②スウェーデン③ブラジル④ポーランド

21.①グアテマラ②コルシカ島③ギリシャ④コスタリカ

22.①旧ソ連欧州部②旧ソ連、ビエロ③旧ソ連アジア部④旧ソ連ウクライナ

23.旧ソ連ジョウジア②旧ソ連トルクメニスタン③旧ソ連アゼルバイジャン④旧ソ連アルメニア

24.①旧ソ連ウズベキシタン②旧ソ連カザフスタン③旧ソ連タジキシタン④旧ソ連キルギス

25.①旧ソ連モルデバ②旧ソ連ラトビア③旧ソ連リトアニア④旧ソ連エストニア

26.①カナダ②ホンジュラス③オーストラリア④バハマ諸島

27.①香港②香港べチオ島③インド④ソロモン島

28.①ツバル諸島②インドネシア③メキシコ④バヌアツ諸島

29.①旧ユーゴスラビア②アフリカ、アセンション島③ルーマニア④南アメリカ、ケイマン諸島

30.①ニュージ―ンランド、クック島②ニュージーランド③ニウエ島④パラグアイ

31.①南アフリカ②マカオ③マケドニア④アゼルバイジャン

32.①南極海②JA0ATOのカード変遷

⑦交信局の交信カード(JG1XDL分)

関東地方に転勤になって、川崎にいる時は社宅で電波を出すことは出来なかった。しかし、社宅を追い出されて柏や松戸で家を捜す時は、交通の便も考慮しつつ、アンテナの張れる立地条件を第一条件にした。その結果、満足しないまでも世界規模でのアマチュア無線ライフを楽しんできた。ここではJA0ATOで入手できなかった国々のカードをJG1XDLのカードで紹介しよう。掲載方法は⑤と同じ。

1.①ベトナム②アフリカ、ニジェール③ヨーロッパ、国際電気通信本部④アフリカ、マラウイ

2.①ジャマイカ②南極昭和基地③ケニア④ザンビア

3.①ブータン②オセアニア、バナバ島③カメルーン④マーシャル諸島

4.①中国②ボリビア③イースター島④キューバ

5.①アフリカ、アムステルダム島②ドミニカ③ソロモン諸島④トンガ

6.①マリアナ島②ルクセンブルク③米領バージン諸島④欧州ドデカニカ諸島

7.①西キリバス②オセアニア、ココス諸島③アフリカ、ガボン④オセアニア、メリッシュリーフ

8.①アフリカ、チャゴス諸島②マケドニア③ベネゼエラ④オセアニア、トケウラ諸島

9.①パラグアイ②JG1XDLのQSLカード変遷